［２０日 ロイター］ -
＜外為市場＞ ドルが今年の高値水準に上昇。先週発表された経済指標で米経済の堅
調さが確認されたことを受けた。中国人民元も一時、６カ月ぶり高値を付けた。
市場では、２１日の日銀金融政策決定会合、２３日の欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会
を注視している。
アジアでは中国が旧正月の休暇が近づいているほか、米国はキング牧師生誕記念日の
祝日のため、この日は薄商いだった。
米経済の堅調さはユーロ圏を上回っているが、最近の指標では欧州経済の底打ちや中
国の回復が示されている。
ＲＢＣキャピタル・マーケッツのアダム・コール氏は「前回のＥＣＢ理事会以降の経
済指標は前向きで、ラガルド総裁が経済見通しについて１２月に示したやや楽観的なトー
ンと一致した」と述べた。
主要通貨に対するドル指数は０．１％上昇。一時は９７．７２７と、昨年１２
月２４日以来の水準に上げた。ユーロは対ドルで０．１％安の１．１０８３ド
ル。
オフショア人民元は一時、１ドル＝６．８４５８元を付け、６カ月ぶり高
値を更新したが、その後は小幅に下落した。
英ポンドは１．２９６２ドルと０．３％下げる場面もあったが、その後は１
．２９９７ドル。ジャビド英財務相が、欧州連合（ＥＵ）離脱後の通商交渉について、Ｅ
Ｕのルールに従うつもりはないと明言したことを受けた。
ポンドは対ユーロでも０．１％安の１ユーロ＝８５．２７ペンスとなっ
た。
円は対ドルで１１０．１６円と変わらず。
ＭＵＦＧのアナリストは「日銀に一段の金融緩和を求める圧力が低下したことは円の
下向きリスクを和らげるだろうが、現在のリスクオン環境では円の下落トレンドを反転さ
せるのに十分ではない」と指摘した。
日銀は今回の決定会合で金融政策の現状維持を決めるとみられているほか、２０年度
の成長率見通しを小幅に引き上げる公算が大きい。
＜ロンドン株式市場＞ 反落して終了した。欧州連合（ＥＵ）離脱を巡る懸念が再燃
したことに加え、英中銀の利下げ観測が高まっていることが重しとなった。
ＦＴＳＥ１００種は前週１７日の取引で約６カ月ぶりの高値に迫ったが、こ
の日は０．３％安で終了。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ（ＢＡＴ）のほ
か、原油価格の上昇にもかかわらず石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルやエネル
ギー大手ＢＰなどが売られたことが押し下げ要因となった。
このほか、イングランド銀行（英中央銀行）がＥＵ離脱前日の３０日に開く金融政策
委員会で利下げを決定するとの観測が高まる中、ロイズ・バンキング・グループ
やロイヤル・バンク・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）などの銀行に売りが出た
。ただ、低金利が追い風になるとしてパーシモン、バラット、バークレ
ーなどの住宅建設株は買われた。
この日はジャビド財務相がＥＵ離脱後の通商を巡る交渉で英国はＥＵのルール順守に
コミットしないと発言したことが相場の重しとなったが、米市場がキング牧師生誕記念日
の祝日のため休場で商いは薄く、ＦＴＳＥ１００種などの主要指数の下落は限定された。
ＣＭＣマーケッツのアナリスト、デビッド・マッデン氏は「様子見姿勢が強かった」
とし、「市場で注目されるような欧州発のニュースは少なく、薄商いとなった」と述べた
。
ロンドン株式市場：
＜欧州株式市場＞ このところの高値から小幅に反落。今週は多くの経済指標の発表
や欧州中央銀行（ＥＣＢ）の今年最初の理事会が予定されている。
ＳＴＯＸＸ欧州６００種は０．１４％安。先週末は米国と欧州連合（ＥＵ）
の通商協議に対する楽観論から最高値を更新していた。この日は米国が祝日のため、薄商
いだった。
ＯＡＮＤＡのシニア市場アナリスト、クレイグ・アーラム氏は「市場は年初から非常
に好調が続き、やや引き戻しが見られる」とし、米企業決算やスイス・ダボスでの世界経
済フォーラムなどを週内に控え、一部で利益確定の動きもあるとした。
市場では２４日に発表されるユーロ圏の購買担当者景気指数（ＰＭＩ）にも注目して
いる。
この日は小売株指数が下落率トップで、スイスのダフリーが４．５
％安
エールフランスは４．６３％下落。リストラによる短期的な圧力を要因に
デービー・リサーチが投資判断を引き下げた。
欧州株式市場：
＜ユーロ圏債券＞ 利回りが小幅低下した。今週は欧州中央銀行（ＥＣＢ）などの中
銀会合を含む経済イベントが控えている。ＥＣＢはインフレ目標見直しなど戦略見直しの
検討を開始する見通し。
２４日にはユーロ圏の製造業・サービス業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）も発表され
る。
格付け会社フィッチは１７日、ドイツの格付けを「ＡＡＡ」で据え置いた。また中国
の劉鶴副首相は、米国製品の輸入増に向け米企業と交渉すると発言し、安全資産である国
債への需要は後退した。
ＩＮＧのシニア金利ストラテジスト、アントワーヌ・ブーベ氏は、「投資心理への差
し迫ったリスクがなく、金利のボラティリティーは低い」とし、市場は２３日のＥＣＢ理
事会について控えめに期待しているとし、ＥＣＢの戦略見直しが注目されるとした。
米国や中国のトレーダーが休暇のため、この日は薄商いだとアナリストは指摘。
終盤の取引で、ドイツ１０年債利回りは６ベーシスポイント（ｂｐ）低
下のマイナス０．２５６％。大半の市場で利回りは低下した。
イタリア１０年債利回りも２ｂｐ低下の１．３６％。
イタリア憲法裁判所は１６日、極右政党「同盟」が求めた国民投票での小選挙区制導
入案を棄却。小選挙区制が導入されれば同盟率いる中道右派が次回選挙で勝利する可能性
が高まり、連立与党を脅かす恐れがあった。これを受け、イタリア国債価格が上昇（利回
りは低下）し、他の域内国債をアウトパフォームしていた。
ユーロ圏金融・債券市場：
＜為替＞ 欧州終 アジア市場 コード
盤 終盤
ユーロ／ドル 1.1082 1.1094
ドル／円 110.17 110.12
ユーロ／円 122.11 122.16
＜株式指数＞ 終値 前日比 ％ 前営業日終値 コード
ＳＴＯＸＸ欧州６００種 423.98 -0.58 -0.14 424.56
ＦＴＳＥユーロファース 1657.72 -2.31 -0.14 1660.03
ト３００種
ユーロＳＴＯＸＸ５０種 3799.03 -9.23 -0.24 3808.26
ＦＴＳＥ１００種 7651.44 -23.12 -0.30 7674.56
クセトラＤＡＸ 13548.9 +22.81 +0.17 13526.13
4
ＣＡＣ４０種 6078.54 -22.18 -0.36 6100.72
＜金現物＞ 午後 コード
値決め 1560.15 <GOLD/EU1
>
＜金利・債券＞
米東部時間13時44分
＊先物 清算値 前日比 前営業日 コード
終盤
３カ月物ユーロ 100.39 0.00 100.39
独連邦債２年物 111.90 -0.01 111.91
独連邦債５年物 133.91 -0.02 133.93
独連邦債１０年物 171.67 +0.06 171.61
独連邦債３０年物 200.92 +0.08 200.84
＊現物利回り 現在値 前日比 前営業日 コード
終盤
独連邦債２年物 -0.587 +0.004 -0.589
独連邦債５年物 -0.512 0.000 -0.512
独連邦債１０年物 -0.216 -0.006 -0.250
独連邦債３０年物 0.299 -0.004 0.303
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