新型コロナウイルス感染症の拡大で兵庫県内に緊急事態宣言が出され、北播磨の飲食店でも売り上げが減っている。積極的に来店を呼び掛けられない中、自宅で店の味を楽しんでもらおうと、多可町商工会加盟店が各店自慢の料理を持ち帰る「テイクアウトキャンペーン」を始めた。
緊急事態宣言後、北播磨でもカラオケボックスやパチンコ店などの民間施設で休業が広がっており、県は１３日、遊興施設などに１５日から休業を要請する方針を決めた。ただ、居酒屋を含む食事を提供する飲食店などは社会生活の継続に必要とし、東京都や大阪府と同様に、時間短縮などをした上で営業を求めている。
キャンペーンに参加する多可町中区奥中、お食事処「成実」は、これまでも仕出し弁当などを提供してきた。今回は造り盛り合わせや揚げ物など、通常の店舗メニューも２割引きの価格で用意する。
最大８０人が収容できる宴会場を持つ同店では、歓送迎会のある３月の売り上げは前年同月比で半減し、４月の団体予約はなしという。専務の後藤栄作さん（３０）は「換気や消毒に気を付けて営業しているが、宴会などは特に、来てとは言えない状態」と苦境を語る。
さらに後藤さんは「外出自粛はしばらく続く。飲食業は、人が動いてこその商売でダメージは大きい」としながら、「家庭でのおかずの一品や巣ごもり生活の気分転換に、飲食店のメニューを持ち帰ってもらえれば」と活用を呼び掛ける。
キャンペーンに参加しているのは成実のほか、スオミガーデンズ▽ダイニング＆カフェ ボリジ▽エーデルささゆり▽ベロカフェ▽多可・だんご茶屋▽チャッタナの森▽おそうざいバル＆カフェ法利▽田園ダイニング＆カフェ リリハ▽畑やんラーメン▽北播磨ラベンダー－の１１店。今後、インターネットの専用ページを随時更新する。注文は各店に電話などで申し込む。（長嶺麻子）
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April 14, 2020 at 03:30AM
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