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小惑星リュウグウのアミノ酸は左右同数 生命誕生「宇宙起源」言えず - 毎日新聞

探査機はやぶさ2が持ち帰った小惑星リュウグウの試料=宇宙航空研究開発機構提供 拡大
探査機はやぶさ2が持ち帰った小惑星リュウグウの試料=宇宙航空研究開発機構提供

 探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウから持ち帰った試料に、左手型のアミノ酸と右手型のアミノ酸がほぼ同数含まれていたと、九州大や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などのチームが23日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。

 地球の生命の起源はリュウグウのような小天体が宇宙から運んだとする「宇宙起源説」がある。もしリュウグウの試料に左手型のアミノ酸が多ければ、宇宙起源説の根拠となっていた可能性があった。チームは「今回の成果からは結論は言えないが、宇宙起源説を否定するものではない」としている。

 有機物には、同じ化学式だが鏡に映したように構造が反転しているものがある。それを左右の手に例えて左手型、右手型と呼ぶ。数百種類あるアミノ酸の一部もこの性質を持つ。

アミノ酸には「左手型」と「右手型」がある 拡大
アミノ酸には「左手型」と「右手型」がある

 通常はアミノ酸を合成すると左手型と右手型が同じ数だけできるが、地球の生物はほとんどが左手型のアミノ酸だけを使っており、生命誕生の大きな謎とされる。

 チームは、リュウグウの試料から抽出したアミノ酸のうち、左手型、右手型が判別できたものを調べた。多くは生物が使わないアミノ酸だったが、アラニンなど生物が使うアミノ酸もあり、いずれも左右の数はほぼ同じだった。

 チームの奈良岡浩・九州大教授は「なぜ地球の生命が左手型だけを使うかという謎は解けなかったが、これからさまざまな天体の試料でもアミノ酸を探していく必要がある」と話した。

 また広島大などのチームは、リュウグウ試料の有機物のほとんどが黒色の固体だったなどとする研究成果も同じ日のサイエンス電子版に発表した。黒い天体とされるリュウグウの黒さの要因に迫るもので、母天体で水や有機物、鉱物が化学反応した痕跡も見つけた。

 はやぶさ2の試料を調べている全6チームの研究成果は今回で出そろい、JAXAは近く成果をとりまとめる。【垂水友里香】

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