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木星に天体衝突、地球なら都市ひとつなくなる規模…日本各地で閃光を観測 - 読売新聞オンライン

 木星に微小天体が衝突したとみられる 閃光せんこう 現象が先月末に観測され、全国各地のアマチュア天文家が撮影に成功した。解析を進めている京都大のチームによると、同様の閃光現象は2010年に海外で初めて確認。今回が過去最大の明るさといい、「地球に衝突していれば、都市ひとつがなくなる規模」としている。

 閃光現象は29日午前1時45分頃、2秒間にわたって観測された。京大のチームが情報提供を呼びかけると、宮城や神奈川、愛知県などのアマチュア天文家10人から報告があり、うち8人は撮影に成功していた。

 チームの有松 こう ・京大特定助教(太陽系天文学)によると、これまで国内外で観測された計8回の閃光現象では、氷の塊などの微小天体が衝突したとみられており、今回の微小天体は直径数十メートルと推定される。

 微小天体は太陽系の形成初期の特徴をとどめていることが多く、有松さんは「閃光の色や明るさから、どういう物質でできているのか推定でき、太陽系の成り立ちの解明につながる可能性がある。微小天体の衝突は予測が不可能で、観測データは極めて貴重だ」としている。

 撮影に成功した石川県小松市の大杉忠夫さん(73)は日々、自宅ベランダの望遠鏡で太陽や惑星を観測しており、この日は午前1時半頃から木星の動画撮影を開始。朝になって仲間からの知らせを受けて確認したところ、閃光を捉えていた。「60年近く観測を続けているが、こんな閃光は初めてで幸運だった」と話す。

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